- 業界は「元売り → 特約店 → SS(小売)」の三層構造。元売りはENEOS・出光・コスモの3社が主軸
- 国内需要は燃費向上・EV普及・人口減で年率2.6%程度の減少トレンド
- SSは「燃料売上」から「油外収益+カーライフサポート拠点」への業態転換が進行中
取り扱う論点
本記事(元記事は eap-inc.jp/method/248/)では、以下のテーマを順に解説しています。
Section 01業界の全体像と三層構造
エネルギー業界(石油/電気/ガス)におけるガソリンの位置づけと、元売り・特約店・SSの役割分担。ガス業界の流通構造との比較も含めて整理。
Section 02価格の仕組み
原料コスト・流通/精製コスト・税金の3要素。税負担が小売価格の40〜50%を占める構造と、円安・原油高がダブルで効く理由。
Section 03需要の長期トレンド
2000年代初頭の5,000万kL超から、2028年度約3,900万kLへの減少見込み。ハイブリッド/EV/人口減/都市シェアリングの4要因。
Section 04SSビジネスモデルの変化
セルフ化率55%、洗車・車検・整備・コンビニ併設など油外収益の柱。「給油所」から「カーライフサポートの総合拠点」への変貌。
Section 05脱炭素対応と未来像
E10/E20/e-fuelの普及計画、製油所の再整備、CCS/CCU、EV充電インフラ。災害時の電源供給拠点としての社会的役割。
eapとして見ているところ
地場のSS事業者と並走するなかで、私たちが繰り返し見るパターンは2つです。
1つ目は、燃料単体での収益悪化に対して、油外領域(洗車会員・車検・LINE導線)の数字を月次で追えていないこと。販促予算が「とりあえずチラシ・看板」に流れたまま、ROIが見えない状態が続きます。
2つ目は、脱炭素対応の議論が「いつかEVに置き換わる」という漠然とした不安で止まり、5年後・10年後の事業ポートフォリオを描けないこと。バイオ燃料・EV充電・地域インフラ拠点としての複数シナリオを並べて、経営判断のテーブルに上げる作業が必要です。
業界の基礎を踏まえたうえで、「自社が打つ次の一手」をどう設計するか——それが私たちの役割です。