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Marketing / 集客

広告の成果が見えない本当の理由は、
問い合わせ後の対応にある

「広告のCPAが悪い」と相談を受けた現場で、本当の論点はほぼ毎回、問い合わせ後の追客フローにありました。広告改善ではなく導線の再設計から始める理由と、現場で動くための具体策を整理します。

2026.05.24 Read 8 min by eap editorial
Marketing 追客 導線設計
Key Points
  • 広告のCPAが悪いと言われる案件の8割は、広告ではなく追客フローに原因がある
  • 問い合わせから初回返信までの時間が24時間を超えると、商談化率は半減する
  • 「広告を見直す前に、追客の数字を1週間だけ取る」を最初の一歩にする

1. 「広告の効果が出ない」という相談の正体

地場産業の経営者から「広告に月50万円かけているのに、成約が増えない」という相談を受ける機会が、ここ2年で増えました。広告アカウントを見ると、たしかにCPAは高い。CTRも平均より低い。広告クリエイティブを刷新する提案も、ターゲティングを絞る提案も、媒体を変える提案もできます。

でも、現場でデータを並べてみると、ほぼ毎回、広告以外の場所に本当の論点があります。問い合わせは月100件来ているのに、社員が返信できているのは40件。残り60件は1週間以上放置されている。商談化したリードのうち、再アプローチの仕組みがなく、提案後にフォローが止まっている。こういう状態で広告だけ改善しても、リードは増えるが売上は伸びません。

2. その問題が起きる構造

原因は、広告の運用と、追客の運用が、別の人・別の責任範囲になっていることです。広告は外部代理店が見ています。問い合わせ後は、社内の営業や事務担当者が個別対応しています。両者の数字をつなぐ責任者がいない。月次会議で、広告のCPAは報告されますが、「問い合わせから何時間後に返信したか」「商談化率はいくつか」「失注理由は何か」は、誰も追っていません。

地場産業に多いのは、問い合わせフォームから来た一次連絡が、社員のメール受信箱に届くだけで、誰がいつ返信したかを記録する仕組みがない状態です。社員が忙しい時期は、結果的に返信遅れが連発します。広告の数字は外部に見えるのに、追客の数字は社内ですら見えない——この非対称が、改善の力点を間違わせます。

3. 経営者が判断すべき論点

広告予算を増やすか減らすかを決める前に、確認すべきは次の3つです。

  • 過去30日に問い合わせから24時間以内に返信できた件数の割合は何%か
  • 商談化したリードに対して、提案後3日以内に次のアクションが入っている割合は何%か
  • 失注したリードに対して、3〜6ヶ月後の再アプローチが運用に組み込まれているか

この3つの数字が即答できない場合、広告アカウントを開く前にやるべき仕事があります。広告は、追客の蛇口が開いていて初めて意味を持つ。蛇口が閉じている状態で水を増やしても、地面が濡れるだけです。

4. 現場で実行するための具体策

追客フローの整備は、ツール導入から入らないことが鉄則です。順番が逆になると、また「ツールを入れたのに現場で使われない」状態を作ります。

Step 011週間、追客の数字を取るだけ

最初の1週間は、ツール導入をせず、問い合わせ件数・初回返信までの時間・商談化件数・失注理由をスプレッドシートに手で記録します。担当者にやってもらうのが理想ですが、それが難しければ経営者自身が記録します。1週間で十分、問題箇所が見えてきます。

Step 02初回返信のSLAを決める

「問い合わせから何時間以内に一次返信するか」を決めて、社内ルールにします。営業時間内なら2時間以内、営業時間外なら翌朝9時までに返信、というレベル感。商談化率は、初回返信が24時間を超えた瞬間に半減するというデータが業界横断で報告されています。SLAを決めない限り、現場の善意では維持できません。

Step 03追客テンプレートと自動化

初回返信文・提案後3日のフォロー文・失注後3ヶ月の再連絡文を、テンプレート化します。LINE公式やHubSpotなどのCRMで、自動送信できるパターンと、人が書くべきパターンを切り分けます。全自動化を目指さないのがコツです。一次返信は自動でいい。提案後のフォローは人が書くべきです。

Step 04月次レビューで「追客側の数字」を必ず見る

月次マーケ会議のアジェンダに、広告のCPA・CV数だけでなく、初回返信時間・商談化率・失注後アプローチ件数を入れます。これだけで、3ヶ月後の改善議論が劇的に変わります。広告だけ見ていた会議が、ファネル全体を見る会議に変わります。

5. 失敗しやすい落とし穴

  • CRMやMAツールを先に入れてしまう。導入から3ヶ月経っても、現場が使い方を覚えられず、結局Excelに戻ります。1週間の手記録で問題箇所を特定してから、必要最小限のツールを選びます。
  • 初回返信の自動化で安心してしまう。自動返信は到達確認にしかなりません。重要なのは、その後の人による次のアクションです。自動化が入った瞬間に「対応した気」になるリスクに注意します。
  • 失注リードを「終わったリード」と扱う。地場産業の意思決定は、半年〜1年単位で動きます。3ヶ月後・6ヶ月後の再アプローチが運用に組み込まれていないと、競合に流れてからの問い合わせを毎回逃します。

6. eapとしてどう支援するか

eapが集客改善に入るとき、最初の2週間は広告アカウントを触りません。問い合わせから受注までの数字を、社内のメール履歴・CRM・営業日報から拾い集めることから始めます。多くの場合、ここで「広告の前に直すべき場所」が3〜5箇所見つかります。

その後、初回返信SLA、追客テンプレート、月次レビューのアジェンダを、運用に乗る形まで設計します。LINE公式の自動配信や、HubSpot等の導入が必要なら、Ruffnoteと連携して実装まで巻き取ります。広告運用は、この導線が整ってから着手するのが順序です。

広告は、最後に改善するもの。最初に見るべきは、問い合わせの後の対応です。

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